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皆さんこんにちは!
合同会社Alba、更新担当の中西です。
さて今回は
~高品質~
高品質=規格適合 × 安全 × 体験価値 × 安定供給。
この4要素を仕組みで回し、再現性高く出荷し続けることが食品加工における“本当の品質”です。本稿は、現場でそのまま使える設計思想・運用・評価・改善の型をまとめた実務ガイドです。
顧客品質(QFD):ターゲット顧客の「おいしさ条件(食感/香り/見た目/食べやすさ)」を設計要件(固形分、粒度、粘度、含気率、色差ΔE など)へ翻訳。
製造容易性(DFC):狙い値を“出せる設備と工程”に落とす(撹拌剪断、二次加熱の熱収支、充填時の含気管理など)。
衛生設計:分解・洗浄・排水・死角ゼロ。汚れにくい形にすることが最安の品質保証。
原料戦略:官能の寄与度が高い原料は複数サプライ+規格の上限下限を狭く。COAだけでなく入荷官能・迅速分析でブレを抑える。
規格の三層
製品規格(微生物・理化学・アレルゲン・官能)
工程規格(温度・時間・pH・Brix・含水率・粘度)
設備規格(回転数、流量、差圧、メンブレンΔP 等)
狙い値の置き方:ばらつきσを見て管理幅の中心から安全側に寄せる(Cp/Cpkの観点)。日替わり原料にはロバスト条件(温度×時間の窓)を設定。
MSA(計測システム解析):粘度/水分/色差/重量計の再現性・直線性を年次確認。官能は基準見本+パネル訓練で“人の測定器化”。
CCP(例:中心温度、冷却プロファイル、金属検出/X線感度)
OPRP(例:pH・a_w・塩分での増殖抑制)
官能CCPという考え方:分離・乳化・焦げ・えぐみ・離水など“おいしさの致命傷”を目視/触感/比重で即時判定→是正基準を明文化。
重要特性のSPC:粘度、含気率、充填重量、シール強度、塩度などをXbar-R管理図で日々監視。
狙い:Cpk ≥ 1.33を目標。逸脱時は5Why+再発防止を同日中にクローズ。
DOE(実験計画):新原料や増産時は2^k要因で最適条件を素早く確立(例:撹拌回転×滞留時間×ジャケット温度)。
JARスケール(ちょうど良さ)で甘味・酸味・塩味・食感を可視化。
トライアングルテストで原料変更の“気づかれ度”を判定。
基準見本を冷凍/乾燥保存して日々の立ち上げ比較。
ネガ官能辞書(青臭い/蒸れ臭/金属臭/油焼け/ざらつき)を作り、検品語彙を統一。
パッケージ:OTR/WVTR、シール強度、ピンホール率を監視。エッジ部補強で落下・角潰れ対策。
冷鎖:搬送の温度ログを可視化(閾値逸脱=自動アラート)。
賞味期限設定:実使用条件での実時間試験+加速試験を併用。品質劣化の**主因(酸化/離水/退色/香気飛び)**に沿った判定指標を選定。
承認/監査:規格・工程・衛生・トレーサビリティ・CAPAの点数化。
受入検査:温度・外観・官能・簡易理化学(Brix/pH/水分)をロットごと。
二者間改善:歩留まり×官能×歩留コストの共有KPIを設定(例:原料サイズ分布の最適化で破砕ロス▲)。
内在不良(調整・再加工・歩留まり低下)
外部不良(返品・値引き・回収・機会損失)
測定・予防(校正、教育、監査、設計見直し)
→ 月次でCOPQ/売上をモニタし、“予防比率”を高める投資へシフト。
不良率(PPM/万個当たり)
Cpk(重要特性ごと)
官能適合率(ロット判定)
温度逸脱回数(製造/保管/配送)
クレーム率・再発率
リードタイム(立ち上げ~安定)
教育完了率(OJT/官能パネル)
COPQ比率
→ 週次は現場ボード、月次は経営レビューで原因×対策×期限まで合意。
バッチ記録の電子化:温度・重量・粘度・金検/X線を自動収集。
閾値アラート:外れ値検知でライン停止までの時間短縮。
トレーサビリティ:原料→中間→最終→出荷のロット紐づけを3クリックで追跡。
標準動画/QR:立ち上げ・洗浄・切替の動画手順で“人依存”を解消。
☐ 微生物・理化学規格OK
☐ 官能(色/香/味/食感)合格、基準見本と一致
☐ 包装:外観・シール・印字良好、ピンホールなし
☐ アレルゲン表示・ロット・期限のダブルチェック
☐ 温度記録/金検・X線ログ保存
☐ 是正処置の完了/承認記録あり
D1チーム / D2問題定義 / D3暫定処置 / D4原因特定 / D5恒久対策 / D6再発防止 / D7学習展開 / D8祝う(定着)
30日:重要特性の可視化(SPC開始)、基準見本の整備、官能パネル訓練
60日:Cpk<1.33の特性にDOE実施、包装シール強度の再設定、温度ログ自動化
90日:COPQを月次化、サプライヤー点数化と共同改善、賞味期限妥当性の再検証
冷蔵デザート工場
課題:離水と食感ブレでクレーム率0.45%
施策:ゲル化温度の狙い値再設定、充填時の含気を±0.5%にSPC管理、冷却曲線を2段冷却へ
結果:官能適合率+9pt、クレーム率0.12%、歩留まり+1.8%、COPQ▲28%
設計でブレない条件を決め、計測で見える化し、標準作業で再現。
官能と安全を同じ土俵で管理し、SPC×DOE×MSAで科学的に改善。
ダッシュボードとレビューで経営と現場を接続し、COPQを下げ続ける。
皆さんこんにちは!
合同会社Alba、更新担当の中西です。
さて今回は
~衛生管理~
食品加工の衛生管理は、コストではなく投資です。微生物リスクを抑え、歩留まりと稼働率を上げ、クレームや回収を未然に防ぐ。この記事では、工場設計から人・モノの動線、清掃消毒、環境モニタリング、アレルゲン、トレーサビリティまで、今日から現場で使える形で整理しました。
PRP(前提条件プログラム):清掃・消毒、害虫対策、給排水、設備衛生、個人衛生、原料受入など“土台”の仕組み。
HACCP:製造フローごとの危害要因分析→**CCP(重要管理点)**設定→監視・記録・是正。
FSMS(食品安全マネジメント):内部監査、教育、是正予防(CAPA)、マネジメントレビューでPDCAを回す枠組み。
ポイント:PRPが弱いと、HACCPでどれだけ管理しても“水漏れバケツに水を注ぐ”状態になります。まずPRPを磨く。
低リスク(原料・外装) → 中間(下処理・加熱前) → 高リスク/ハイケア(加熱後・RTE/包装)
人の流れ:更衣→手洗い→エアシャワー→粘着ローラー→ハイケアへ。一方通行で逆流を禁止。
物の流れ:原料と製品、未洗浄器具と洗浄後器具を交差させない。
空調:ハイケアは陽圧、外周は陰圧寄り。天井→床の一方向気流、ドレンの勾配で溜まりを作らない。
色分け:モップ・ブラシ・エプロン等をゾーン別カラーで完全分離。
防虫・防鼠:二重扉、網戸、隙間シール、捕獲トラップのマップ化。
健康確認:出社時の体調申告・発熱/嘔吐の就業制限、外傷は防水絆創膏+手袋二重。
身だしなみ:爪短く/無装飾、時計・指輪NG、髪は完全覆い。
手洗い手順(掲示用):①前洗い→②洗剤で30秒→③指先/指間/親指/手首→④流水30秒→⑤エア乾燥→⑥消毒→⑦手袋装着。
更衣:私物と作業服の接触禁止、外出時の作業服着用禁止。
教育:入社時+年次+増産・レイアウト変更時のリフレッシャー。実演とチェックリストで定着。
サプライヤー承認:規格書・工程/衛生の確認、監査・COA(成分/微生物)。
受入検査:温度・外観・異物・ロット・賞味/使用期限、アレルゲン書類の突合。
保管:先入先出(FIFO)、アレルゲン/非アレルゲンの区画分離、温度帯(冷蔵/冷凍/常温)を明確化。
搬送:冷蔵ドック/短時間搬入、結露対策(温度差是正)。
TACT=温度(Temperature)・作用(Action/機械力)・化学(Chemistry/濃度)・時間(Time)
前処理(粗取り)
予備洗浄(ぬるま湯高流量)
洗剤塗布(アルカリ/酵素/界面活性)
物理作用(ブラッシング/フォーム浸漬)
リンス
消毒(次亜/第四級アンモニウム/過酢酸など、希釈と接触時間厳守)
乾燥(自然/熱風)、組立時の異物確認
CIP(定置):配管・タンクは流速・温度・濃度のレシピ化。
COP(分解洗浄):分解→浸漬→ブラッシング→乾燥→再組立、工具管理台帳で締付け抜けを防ぐ。
検証(バリデーション):新製品/新設備導入時、マイクロ/目視/タンパク質試験で方法の妥当性確認。
確認(ベリフィケーション):ATPふき取り・一般生菌/大腸菌群の定期モニタ、記録のレビュー。
頻度マトリクス例
接触面:毎シフト(中間洗浄+終業完全洗浄)
非接触面・床壁:毎日/毎週
高所・ダクト:月次/四半期
ゾーン設計:
Z1 直接接触面(充填ノズル、刃、コンベヤベルト)
Z2 近接面(機械の外装、操作盤)
Z3 周辺環境(床・排水・車輪)
Z4 外周(倉庫、通路)
対象微生物:製品特性に応じてListeria属、サルモネラ、カビ/酵母など。
頻度:ハイケアのZ1/Z2は毎日~週次、Z3/Z4は週次~月次。
トレンド化:部位×菌種のヒートマップと閾値で**CAPA(是正予防)**を回す。
CCP例:中心温度到達、急速冷却、チルド保管、配送温度。
記録:データロガー/自記温度計、校正計画(年1回など)を明確化。
解凍:冷蔵解凍/ランニングウォーター、温度帯逸脱時の廃棄基準を事前定義。
冷却:バッチ厚・風量の標準化、詰め込み禁止・トレイ間隔の遵守。
マッピング:原料→工程→設備→器具→人→最終製品までフローマップ。
分離:時間(先行順序:非アレルゲン→アレルゲン)/空間(専用ライン・器具・保管)。
表示:一括表示・注意喚起の二重チェック(資材校了→現物検品)。
切替清掃の妥当性:ELISA/たんぱく質試験で目標閾値以下を確認、記録。
物理異物:金属検出機/X線、磁選機、ふるい、刃物・工具管理(番号/点呼)。
ガラス・プラ:照明カバー防破片、文具の金属化/一体化、粘着クリーナーの毛抜け対策。
繊維・毛髪:キャップ完全着用、粘着ローラー、ユニフォームの洗濯仕様統一。
構造:隙間封鎖、排水トラップ、植栽の整理。
モニタ:ライトトラップ/ローチステーションの配置図と捕獲記録。
是正:外注業者のレポートをCAPAに直結、頻度・薬剤ローテを記録。
水:飲用適合、末端の残留塩素/微生物/一般化学を定期測定。
圧縮空気:食品接触用途は滴下・油分・粒子の管理(フィルタ、ドレン自動排出、配管ドレンポケット排除)。
氷・蒸気:製氷機の生物膜対策、ボイラ薬品の食品適合。
衛生設計:隙間・ねじ露出・死角を排し、排水性と分解容易性を確保。
変更管理:ラインレイアウト/速度/包材変更時は危害要因再評価→必要なら検証。
保全:潤滑剤のフードグレード化、切粉・油ミストの養生。
一歩前・一歩後のロット追跡、3時間以内を目標に模擬リコール。
記録の原則:その場・その時・消せない形(紙なら訂正ルール、電子なら権限管理)。
顧客/行政連絡フロー:テンプレ化(責任者・窓口・想定Q&A)。
例:ATP不適合率、EMP陽性件数、温度逸脱回数、異物苦情率、清掃時間/稼働比、CAPA遅延率、教育完了率
週次のフロアボードと月次の経営レビューで、現場と経営の視点を接続。
リーダーの現場対話(衛生ミーティングに必ず参加)
躊躇なく報告できる雰囲気(“止める勇気”を褒める)
好事例の水平展開(写真+手順の社内SNS化)
目的/適用範囲/責任/使用薬剤と希釈/TACT条件/手順(7ステップ)/頻度/安全注意/記録様式(担当・開始/終了・確認者)
サイトマップ(Z1~Z4)/採取点リスト/頻度表/判定基準/陽性時フロー(封じ込め→調査→是正→再採取→レビュー)
原料・包材撤去→器具分解→洗浄消毒→ELISA/たんぱく質拭き取り→陰性確認→ライン承認→生産再開
毎日:手洗い監査、CCP温度記録、ATPスワブ、床排水洗浄
週次:Z2/Z3微生物、在庫ローテ監査、トラップ点検
月次:高所/換気ダクト洗浄、金検/X線の感度確認、教育・模擬リコール
衛生は「やる/やらない」ではなく、止めない仕組みで成果が出ます。
PRPで土台を固め、HACCPでリスクに資源集中、FSMSで回し続ける。
設計(ゾーニング・動線)→運用(SSOP・EMP・温度管理)→人(教育・カルチャー)を一本の線で結ぶ。
必要であれば、貴社フロー図をベースにしたHACCP記録様式、SSOP類、EMPマップ、アレルゲン切替手順書まで作成します。製品群と設備図面(ラフでOK)を教えていただければ、現場に合わせてカスタムします。